増長(読み)ぞうちょう

精選版 日本国語大辞典 「増長」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐ちょう ‥チャウ【増長】

(古くは「ぞうぢょう」とも)
[1] 〘名〙
① ものの程度次第にはなはだしくなること。次第につのること。
※九冊本宝物集(1179頃)七「大経に云、若、人つみをつくりかくせば、小罪なりといへども増長す」
徒然草(1331頃)三八「才能煩悩の増長せるなり」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「書林の欲心増長(ゾウチャウ)して需る事頻なり」 〔後漢書‐桓帝紀〕
② 次第次第に高慢になること。だんだんにおごりたかぶること。つけあがること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一「自己力量に慢じて皆んな増長して居る」

ぞう‐じょう ‥ヂャウ【増長】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「増長」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐ちょう〔‐チヤウ〕【増長】

[名](スル)
《古くは「ぞうぢょう」とも》しだいに程度がはなはだしくなること。「依頼心増長する」
しだいに高慢になること。つけあがること。「へたにほめると増長する」
[類語]うぬぼれる誇る自慢思い上がるおのぼれる誇らしい胸を張る肩身が広い鼻が高い鼻高高勝ち誇る驕る威張る威張り散らす付け上がる高ぶる反り返る振り回す鼻にかける慢心自画自賛誇示おご誇り驕傲きょうごう矜持倨傲きょごう自負自負心自賛自嘆自任自得天狗うぬぼれプライド高慢自尊自尊心気位きぐらい得意思い上がり唯我独尊手前味噌我褒め身褒めのぼせるのぼせ上がる背負しょ

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