売僧(読み)まいす

精選版 日本国語大辞典 「売僧」の意味・読み・例文・類語

まい‐す【売僧】

〘名〙 (「まい」は「売」の慣用音、「す」は「僧」の唐宋音)
仏語禅宗で、僧形物品販売などをした堕落僧。転じて、一般に僧としてあるまじき行為をする僧。不徳・俗悪学僧。また、僧侶をののしってもいう。売僧坊主。まいすぼん
壒嚢鈔(1445‐46)二「あきないするをば売僧(マイス)と云」
② 転じて、人をだましたり、うそをついたりする者。また、人をののしってもいう。売僧坊主。まいすぼん。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ いつわり。うそ。
※日葡辞書(1603‐04)「Maisuuo(マイスヲ) ユウ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「売僧」の意味・読み・例文・類語

まい‐す【僧】

唐音
僧でありながら物品の販売などをする堕落だらく僧。また、僧をののしっていう語。えせぼうず。まいすぼうず。
「腹を立てずは誠の出家でござらうず。もし腹を立てたならば―でござらうによりて」〈虎寛狂・腹立てず
人をだます者。うそつき。また、うそ。
うぬが様な―めは、かうして腹癒ようか」〈浄・浪花鑑

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android