変風(読み)へんぷう

精選版 日本国語大辞典 「変風」の意味・読み・例文・類語

へん‐ぷう【変風】

〘名〙
① 正しくない姿。みだれた風俗
史記抄(1477)一〇「王国の変風なり」
② 「詩経」の邶風以降の詩をいう。東遷ののち周王朝が衰え、完全な道徳が失われた時代の作と考えられるところから。〔詩経大序
詩歌芸能で、正統でない風姿。みだれた風体。ゆがんだ風体。
※十問最秘抄(1383)「連歌も心を正しく強くすべき也、ゆがみたるをば変風と申す、正しきをば正風と申す」
④ 詩歌・俳諧などで、風体が変わること。
※俳諧・去来抄(1702‐04)修行「此より後も定めて変風あらん、其風好みなし、唯不易の句を楽しまん」

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普及版 字通 「変風」の読み・字形・画数・意味

【変風】へんぶう

詩経の国風十五の二南以外の詩。〔詩、大序〕王へ禮義廢れ、失はれ、國を異にし、家俗を異にし、變風變作(おこ)る。

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