外題年鑑(読み)げだいねんかん

改訂新版 世界大百科事典 「外題年鑑」の意味・わかりやすい解説

外題年鑑 (げだいねんかん)

浄瑠璃作品の総目録。一楽子(《竹豊(ちくほう)故事》の著者)編。1757年(宝暦7)刊,55丁,1冊の初版のほか明和5年(1768),安永8年(1779),寛政5年(1793)の各増補版,計4種がある。初版の序文に八十翁一楽とあるので明和版以後は後人の編と考えられる。井上播磨掾から始めて,古浄瑠璃各派と当流(義太夫節)のおもだった太夫ごとに演じた浄瑠璃の題名を列挙し,必要に応じて作者初演の年月,寸評などのほか太夫の改名人形遣いの役割その他の事項が記されており,浄瑠璃史の研究に資するところが多い。ただし編者みずから断っているように誤りも多くて全面的な信用はできない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android