多田美波(読み)ただみなみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「多田美波」の意味・わかりやすい解説

多田美波
ただみなみ
(1924―2014)

彫刻家照明器具デザイナー。東京生まれ。1944年(昭和19)女子美術専門学校(現女子美術大学)油絵科卒業。1957年(昭和32)から1961年まで二科展に出品、1958年には同展で特選受賞している。金属プラスチックなどを使った空間造形を試み、1961年丸善石油芸術奨励賞展で佳作賞、1963年国立近代美術館の「彫刻の新世代」展に出品、野外展を含む主要な美術展で受賞を重ね、1972年日本芸術大賞、1983年芸術選奨文部大臣賞を受賞。1962年多田美波研究所を設立して照明器具のデザインや照明プランの仕事を開始、皇居新宮殿や帝国ホテルなど照明器具のデザインを手がけた。1988年紫綬褒章(しじゅほうしょう)、1994年(平成6)勲四等宝冠章を受けた。

三木多聞

『『多田美波』(1990・平凡社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「多田美波」の解説

多田美波 ただ-みなみ

1924-2014 昭和後期-平成時代の彫刻家。
大正13年7月11日生まれ。昭和33年二科展に初入選。37年多田美波研究所を設立。40年日本国際美術展で優秀賞,47年日本芸術大賞,54年ヘンリー・ムーア大賞,55年毎日芸術賞,58年芸術選奨と受賞多数。現代的な空間芸術を展開する。照明器具デザイナーとしても知られた。平成26年3月20日死去。89歳。東京出身。女子美術専門学校(現・女子美大)卒。作品に「超空間」など。

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百科事典マイペディア 「多田美波」の意味・わかりやすい解説

多田美波【ただみなみ】

彫刻家。東京生れ。女子美術専門学校卒。1958年二科展入選。1971年現代日本彫刻展,1976年現代彫刻展,1979年第1回ヘンリー・ムーア大賞展で,それぞれ大賞。アクリルアルミといった工業用素材を駆使したスケールの大きな立体制作。皇居新宮殿,外務省飯倉別館,在米日本国大使館(ワシントンD.C)などの室内装飾レリーフをてがけた。1990年作品集《多田美波作》(平凡社)を刊行

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