大仁(読み)だいにん

精選版 日本国語大辞典 「大仁」の意味・読み・例文・類語

だい‐にん【大仁】

〘名〙 聖徳太子が、推古天皇一一年(六〇三)に制定した冠位十二階一つ。第三番目の位。だいじん。
書紀(720)推古一一年一二月(岩崎本室町時代訓)「始めて冠の位を行ふ。大徳・小徳・大仁(ニン)・小仁」

だい‐じん【大仁】

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大仁」の意味・わかりやすい解説

大仁
おおひと

静岡県東部、田方郡(たがたぐん)にあった旧町名(大仁町(ちょう))。現在は伊豆の国市の南部を占める一地区。伊豆半島のほぼ中央、狩野川(かのがわ)中流に位置し、中伊豆の商工業の中心地。旧大仁町は1940年(昭和15)町制施行。2005年(平成17)伊豆長岡町韮山(にらやま)町と合併、市制施行して伊豆の国市となる。伊豆箱根鉄道、国道136号、宇佐美(うさみ)大仁道路が通じ、国道414号線と交差、さらに修善寺(しゅぜんじ)道路、伊豆スカイラインも通じ、交通上の要衝をなす。中世狩野荘(しょう)の一部、江戸時代には幕府直轄地であった。地域北部の田中山地区、浮橋(うきはし)などの山間地は酪農が盛んで、約680頭の乳牛が飼育され、肉牛の飼育も行われている。また田中山ではダイコン、スイカ、平野部では米、イチゴなどの栽培も盛ん。商工業も盛んで、旭化成ファーマ(旧、東洋醸造)大仁工場、東芝テック大仁工場がある。東洋醸造は1920年(大正9)設立され、和洋酒、医薬品類を製造、1992年旭化成と合併した。国道沿いは中小工業地帯に変容しつつある。なお、1958年の狩野川台風では大災害を受けている。大仁温泉がある。

[川崎文昭]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大仁」の意味・わかりやすい解説

大仁
おおひと

静岡県東部,伊豆の国市南部の旧町域。伊豆半島北部の狩野川東岸にある。 1940年町制。 1959年北狩野村の一部を編入。 2005年伊豆長岡町,韮山町と合体して伊豆の国市となった。中心集落の田京は最初の伊豆国府の所在地であった (まもなく現在の三島市移転) といわれる。中伊豆地方の商工業中心地で酒醸造,電気器具などの工場がある。南端に大仁金山採掘の際に湧出した温泉を引き湯した大仁温泉がある。狩野川のアユ漁は有名。水晶山城山などの名所がある。一部は富士箱根伊豆国立公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「大仁」の意味・わかりやすい解説

大仁 (おおひと)

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