大千軒岳(読み)ダイセンゲンダケ

デジタル大辞泉 「大千軒岳」の意味・読み・例文・類語

だいせんげん‐だけ【大千軒岳】

北海道南西部、松前半島にある山。標高1072メートル。山頂からは、函館山奥尻島津軽海峡などが一望できる。お花畑が見られることでも有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大千軒岳」の意味・わかりやすい解説

大千軒岳
だいせんげんだけ

北海道南西部、渡島(おしま)半島南西部の松前半島にある山。標高1072メートル。渡島総合振興局管内の松前町・福島町、檜山(ひやま)振興局管内の上ノ国町(かみのくにちょう)との境をなす。古生層とそれを貫く花崗(かこう)岩からなり、頂上付近は比較的平坦(へいたん)で周氷河地形もみられる。東に函館(はこだて)山・駒ヶ岳(こまがたけ)、南に津軽海峡を隔てて本州を望むことができる。かつて松前藩金山があり、金山に逃れてきたキリシタンの人夫が処刑された地。7月には番所跡でミサが行われる。東麓(とうろく)に知内(しりうち)温泉がある。登山コースは知内川をさかのぼるコースが一般的。

[瀬川秀良]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大千軒岳」の意味・わかりやすい解説

大千軒岳
だいせんげんだけ

北海道南西部,松前半島の中央にある山。標高 1072m。渡島山地南部の主峰で,日本海と津軽海峡の分水界形成秩父古生層とこれを貫く花崗岩,新第三紀層から成る。山岳名は寛永5 (1628) 年松前藩南麓に開いた金山の鉱山集落が 1000軒あったことにちなむ。

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世界大百科事典(旧版)内の大千軒岳の言及

【福島[町]】より

…西部の吉岡は青函トンネルの北海道側の建設基地にあたり,建設中は活気があったが,1988年トンネル開通後は経済活動が低下している。北西端の大千軒岳(1072m)にはかつて松前藩の金山があり,1639年(寛永16)には,ここで働く多くのキリシタンが処刑されたことで知られ,毎年7月に巡礼ミサが行われる。道玄青函トンネル記念館がある。…

※「大千軒岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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