大和郡山[市](読み)やまとこおりやま

百科事典マイペディア 「大和郡山[市]」の意味・わかりやすい解説

大和郡山[市]【やまとこおりやま】

奈良県北西部,奈良盆地中北部を占める市。1954年市制。中心の郡山は1585年の豊臣秀吉の弟秀長の築城後発展し,近世は柳沢氏15万石の城下町として繁栄,城下町の形態がよく残る。関西本線,近鉄橿原(かしはら)線が通じ,同天理線が分岐。西名阪自動車道が通じる。近年は京都市のベッドタウン化しているが,南部の昭和工業団地には弱電,機械,食品,プラスチックなどの工場が立地,内陸の工業,流通の中心となっている。靴工業団地も完成,紳士靴の生産も盛ん。武士内職として始まったという金魚の養殖も盛んで,海外へも輸出。赤膚(あかはだ)焼,メリヤスも産し,大和スイカ,イチゴ,ハクサイ多産。片桐石州創建の慈光院の茶室と庭園(名勝史跡),額田部窯跡(史跡),典型的な環濠集落として有名な稗田集落,アジサイ寺として著名な矢田金剛寺がある。42.69km2。8万9023人(2010)。

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