大山定一(読み)おおやまていいち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大山定一」の意味・わかりやすい解説

大山定一
おおやまていいち
(1904―1974)

独文学者。香川県生まれ。京都帝国大学独文科卒業。京大教授。リルケの紹介と研究の先駆者。『マルテの手記』(1939)の最初翻訳者であり、流麗、精緻(せいち)な名訳として世評が高い。そのほかトーマス・マン、ホフマンスタールゲーテなどに関するドイツ文学の紹介に多大な功績を残した。主著に『作家の歩みについて―トーマス・マン覚書』『リルケ雑記』『文学ノート』、翻訳に『ゲーテ詩集』『ファウスト』、ホフマンスタールの『アンドレアス』がある。

[岩崎武夫]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大山定一」の解説

大山定一 おおやま-ていいち

1904-1974 昭和時代のドイツ文学者。
明治37年4月30日生まれ。昭和25年京大教授,のち関西学院大教授。ゲーテの研究で知られ,「ファウスト」などの名訳をのこした。リルケの「マルテの手記」を最初に完訳した。昭和49年7月1日死去。70歳。香川県出身。京都帝大卒。訳書はほかに「ゲーテ詩集」など。

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