大廊下(読み)おおろうか

精選版 日本国語大辞典 「大廊下」の意味・読み・例文・類語

おお‐ろうか おほラウカ【大廊下】

江戸城本丸にあった座敷の名。越前松平氏加賀前田氏薩摩島津氏因幡池田氏阿波蜂須賀氏など、八家が着座した。
※禁令考‐前集・第四・巻三八・享保七年(1722)七月三日「国持大名御譜代外様之面々は大廊下え相詰」

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デジタル大辞泉 「大廊下」の意味・読み・例文・類語

おお‐ろうか〔おほラウカ〕【大廊下】

江戸城本丸内の大名の詰め所の一。上の部屋には御三家御三卿、下の部屋には前田島津などの大名が詰めた。

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世界大百科事典(旧版)内の大廊下の言及

【大名】より

…さらにこれを将軍との親疎関係によって分類する場合は,三家,三卿,家門,譜代,外様に分けるが,家門は三家,三卿以外の親藩およびその分家をさし,旧族大名と織豊大名を徳川系大名に対して外様に一括する。 また領国や居城の規模によって,国主(国持),准国主,城主,城主格,無城に分け,あるいは江戸城中の詰間(つめのま)によって,大廊下,溜間(たまりのま),大広間,帝鑑間(ていかんのま),柳間,雁間(かりのま),菊間に分け,さらに官位によって,侍従以上,四品(しほん)(四位),諸大夫(五位)に分け,石高によって,10万石以上,5万石以上,1万石以上に分ける場合もある。大名はこれらの組合せによって複雑多岐な格式序列がつくられたが,このことは大名(藩)の存在形態がきわめて多様であったことを示している。…

※「大廊下」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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