大我(読み)たいが

精選版 日本国語大辞典 「大我」の意味・読み・例文・類語

たい‐が【大我】

〘名〙
仏語個人的な主観執着を離れた自由自在の悟りの境地我見我執を離れた自由自在の境界
性霊集‐六(835頃)奉為桓武皇帝講太上御書金字法花達「大我広神、仮虚金乎指免」
インド哲学で、唯一絶対の宇宙本体をいう。
搦手から(1915)〈長谷川如是閑〉殿さまお目ざめ「で宇宙を大我(タイガ)などといふが、〈略〉個人の我に対して宇宙を大なる我といったまでである」

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デジタル大辞泉 「大我」の意味・読み・例文・類語

だい‐が【大我】

《「たいが」とも》
仏語。真如の永遠なる自在の働き。狭い見解や執着から離れた自由自在の悟りの境地。⇔小我
インド哲学で、宇宙の本体としての唯一絶対の精神。⇔小我

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大我」の解説

大我 だいが

1709-1782 江戸時代中期の僧。
宝永6年生まれ。浄土宗。江戸の真言宗霊雲寺の慧光もとで出家したが,浄土宗に帰依(きえ)して鎌倉光明寺の真察師事,法華・華厳・浄土の教義をまなぶ。寛延3年山城(京都府)正法寺住持となった。和歌,詩文にすぐれ,おおくの作品をのこした。天明2年8月15日死去。74歳。武蔵(むさし)伊興(東京都)出身。字(あざな)は孤立。号は白蓮社天誉。著作に「性悪論」「遊芝談」「扶宗論」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大我」の意味・わかりやすい解説

大我
だいが

[生]宝永6(1709)
[没]天明2(1782)
江戸時代後期の浄土宗の僧。字は孤立,白蓮社天誉という。初め湯島霊雲寺の慧光和尚のもとで密宗 (教) を学んだが,のち鎌倉光明寺の称誉のもとで浄土教を学ぶ。延享2 (1745) 年正法寺の住職となった。

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