大樋焼(読み)おおひやき

精選版 日本国語大辞典 「大樋焼」の意味・読み・例文・類語

おおひ‐やき おほひ‥【大樋焼】

〘名〙 寛文六年(一六六六金沢藩主前田綱紀京都の陶工長左衛門を招いてつくらせたのに始まる楽焼。幕藩時代は御用窯だった。赤黄色の釉(うわぐすり)特色がある。〔本朝陶器大概抄(1857)(古事類苑・産業一三)〕

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デジタル大辞泉 「大樋焼」の意味・読み・例文・類語

おおひ‐やき〔おほひ‐〕【大×樋焼】

加賀金沢楽焼き。寛文年間(1661~1673)に、金沢の大樋で、京都の陶工長左衛門が創始。

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デジタル大辞泉プラス 「大樋焼」の解説

大樋焼

石川県金沢市で生産される焼き物江戸時代初期に加賀藩の5代藩主・前田綱紀が京都から裏千家の茶道家・仙叟宗室千宗室)を招聘した際に同道した陶工・初代長左衞門が、金沢郊外の大樋村の土で茶碗などの制作を始めたのが起源

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世界大百科事典(旧版)内の大樋焼の言及

【裏千家流】より

… 利休から数えて4世にあたる仙叟宗室は,はじめ医師を志して野間玄琢に師事し,玄室と称していたが,玄琢の死後千家に戻り,のち加賀藩主前田利常の茶道茶具奉行として仕えるところとなった。その折,京都から大樋長左衛門を伴って金沢に赴き,〈大樋焼〉を開窯し,宮崎寒雉を指導して茶の湯釜を鋳造させたという。臘月庵と号し,織田有楽の孫三五郎長好とも交友をもっている。…

※「大樋焼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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