大河土御厨(大河戸御厨)(読み)おおかわどのみくりや

百科事典マイペディア の解説

大河土御厨(大河戸御厨)【おおかわどのみくりや】

現在の埼玉県北葛飾郡松伏(まつぶし)町大川戸を遺称地とする伊勢神宮領の御厨。現松伏町から埼玉県越谷(こしがや)市にかけての古利根(ふるとね)川流域一帯に比定され,一部は武蔵国足立(あだち)郡にもまたがっていたと考えられる。1184年,源頼朝は新たに長日御幣や毎年臨時祭などを勤行するため,大河戸御厨を伊勢神宮に寄進した。寄進当時は外宮領であったが,まもなく内・外両宮の所領となったらしい。12世紀末には田代800余町とされるが,本田は40町ほどとみられる。その後伊勢宮神人との喧嘩給主職をめぐる争論などがあったが,14世紀半ばすぎまでは伊勢神宮領として機能していたようである。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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