大竹(読み)オオタケ

デジタル大辞泉 「大竹」の意味・読み・例文・類語

おおたけ〔おほたけ〕【大竹】

広島県南西部、広島湾に面する市。山陽道宿駅として発展。大正期まで製紙業が栄えたが、今は石油化学工業が盛ん。人口2.9万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「大竹」の意味・読み・例文・類語

おお‐たけ おほたけ【大竹】

[1] 〘名〙 大きな竹。太い竹。
[2] 広島県南西端の地名。小瀬川河口左岸のデルタ発達旧山陽道宿場町。かつては和紙産地で、現在は石油化学コンビナートが立地する工業都市。昭和二九年(一九五四市制

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改訂新版 世界大百科事典 「大竹」の意味・わかりやすい解説

大竹[市] (おおたけ)

広島県西部,山口県境に位置する臨海工業都市。1954年大竹,玖波(くば),小方の3町,栗谷,友和の2村が合体,市制。人口2万8836(2010)。化学繊維,紙・パルプ,石油化学工業を中心とする大企業が小瀬(おぜ)(木野(この))川三角州の新開地に立地し,山口県岩国市と連なって広島湾岸工業地域の一角をなす。山陽本線が通じ,山陽自動車道のインターチェンジがある。市域西部は400~600mの丘陵性山地で,そこから流れ出す小瀬川の谷口に古い市街地がある。大竹の名は《続日本紀》天平6年(734)9月16日条に初出,大滝とも書く。江戸時代は広島浅野藩により防長の毛利藩への備えとして,また山陽道の渡船場として重視された。藩政期から小瀬川の清流を利用した和紙生産が行われ,明治・大正時代の最盛期には製紙家は1000戸をこえた。1934年には新興人絹(現,三菱レイヨン)も立地した。第2次大戦後は広大な旧海軍施設跡地に化学系の前記諸工場が誘致され,一躍近代的工業都市へと発展した。90年小瀬川に弥栄(やさか)ダムが建設された。玖波・小方地区および沖合の阿多田島では海面漁業養殖が盛んである。
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