精選版 日本国語大辞典 「大阪・大坂」の意味・読み・例文・類語
おおさか おほさか【大阪・大坂】
[一] 大和から河内に抜ける坂。
[二] 「おおさかふ(大阪府)」の略。
[三] (古くは「おおざか」) 大阪府の中央部、大阪湾に面する地名。府庁所在地。古くは難波(=浪速(なにわ))、中世には小坂(おざか)、のち大坂となる。古来難波津、淀川から京へ通じる水上交通の要地として栄えた。室町時代は石山本願寺の門前町。豊臣秀吉の大坂城築城後は運河、河川の改修を行ない発展。江戸時代は幕府の直轄地。全国の物産、諸大名の蔵屋敷も集中して天下の台所といわれた。近代以降も、商業都市として、東日本の東京と日本の商業圏を二分し、西日本の中心となる。阪神工業地帯の中核であり、大阪港は輸出入港・瀬戸内海航路の起点。「さか」については、明治初期に「阪」の字を用いることに統一された。明治二二年(一八八九)市制。
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