大面(読み)おおづら

精選版 日本国語大辞典 「大面」の意味・読み・例文・類語

おお‐づら おほ‥【大面】

〘名〙 (「おおつら」とも)
① 体のわりに大きく見える顔。また、普通の人より大きい顔。おとなの顔の意にもいう。
※虎寛本狂言・二千石(室町末‐近世初)「ムム、汝は吼(ほゆ)るよな。〈略〉其大づらを下てほゆるは、但し此太刀の鎺本(はばきもと)・物打・切先に名残りがをしいか」
② 偉そうな顔つきや態度。また、ずうずうしい態度。
談義本銭湯新話(1754)五「少ばかり銭が出来て、俄に大顔(ヅラ)する奴より、遙に増と可愛がられ」
※いさなとり(1891)〈幸田露伴〉二二「さりとて男の厭(いや)がる顔見ても関(かま)はずといふほど大顔(オホヅラ)なお俊にもあらざれば」

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デジタル大辞泉 「大面」の意味・読み・例文・類語

おお‐づら〔おほ‐〕【大面】

大きい顔。
毬栗頭いがぐりあたまの―の眼のぎょろりとした意地の悪そうな男」〈魯庵社会百面相
偉そうな顔つき。いばった態度。
「男のいやがる顔見てもかまわずというほど―なお俊にもあらざれば」〈露伴・いさなとり〉

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