大麻中毒(読み)たいまちゅうどく

百科事典マイペディア 「大麻中毒」の意味・わかりやすい解説

大麻中毒【たいまちゅうどく】

インドタイマに含まれるテトラヒドロカンナビノールC21H3(/0)O2などの吸引または経口摂取による中毒。夢幻的快感を生じて多幸的・活動的となる。知覚が鋭敏になり,色彩が輝くように見えるのが特徴で,多量に用いると幻覚などの精神症状を示す。そのほか,急性症状として,眼結膜充血,瞳孔拡大,脈拍速進,知覚異常,離人感,現実感喪失などが出現するが,多くの場合は数時間で消失し,身体的依存性はないとされる。普通,乾燥した葉や穂をタバコとして直接,または抽出物をタバコに混入して吸引する。米国ではインドタイマをマリファナ,穂の部分をハシーシュと俗称し,その使用が広がっている。
→関連項目タイマ(大麻)

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世界大百科事典(旧版)内の大麻中毒の言及

【タイマ(大麻)】より

…花は退花的で,雌雄異花の代表的な風媒花である。【堀田 満】
[大麻中毒]
 大麻依存症のこと。成熟したタイマの雌株の花序と上部の葉から分泌されるこはく色の樹脂を粉にしたものをハシーシュhashishと呼ぶが,栽培したタイマの花序から採ったものをガンジャganja,野生のものの花序や葉から採ったものをマリファナmarihuana(ブハングbhang)といい,後者ほど精神作用が弱い。…

※「大麻中毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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