天北炭田(読み)てんぽくたんでん

日本歴史地名大系 「天北炭田」の解説

天北炭田
てんぽくたんでん

稚内市・天塩郡豊富とよとみ町・宗谷猿払さるふつ村・枝幸えさし浜頓別はまとんべつ町・同郡中頓別なかとんべつ町と留萌支庁の天塩郡幌延ほろのべ町にわたる炭田。南北約六〇キロ・東西約二五キロに及び、埋蔵量は推定一〇億四三〇万トン。宗谷・天北炭田ともよばれ、石狩・釧路に次ぐ道内三番目の規模である。新第三紀にあたる宗谷夾炭層から産出し、炭質は非粘結性の褐炭で、家庭用暖房炭に適している。

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改訂新版 世界大百科事典 「天北炭田」の意味・わかりやすい解説

天北炭田 (てんぽくたんでん)

北海道北端に位し,宗谷,留萌2支庁にまたがり南北約50km,東西約20kmの広がりをもつ炭田。炭層は新第三紀宗谷層中に数枚あり,厚さは地域により変化する。炭質は水分,揮発分が多く,褐炭が主体で一部亜歴青炭もある。埋蔵量は約7500万tであるが,現在,稼行炭鉱はない。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「天北炭田」の意味・わかりやすい解説

天北炭田
てんぽくたんでん

北海道北部天塩山地の北部にある炭田。宗谷丘陵地域に分布し,南北約 50km,東西約 20km。夾炭層 (→炭層 ) は中央地帯に最もよく発達,炭質は発熱量 5000cal前後の褐炭。中小規模の炭鉱が多く,1958年以後の炭鉱合理化によりすべて閉山したが,深さ 300mまでの間の実収炭量 (→可採鉱量 ) が1億 6000万tある。なお,天北炭の灰分中にはホウ素が多量に含まれているので,将来的にその回収が考えられる。

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