天喜事件(読み)てんぎじけん

世界大百科事典(旧版)内の天喜事件の言及

【黒田荘】より

…さらに11世紀前半には,官符や国符によって拡張された杣四至の公認と住人・杣工(そまく)らの臨時雑役免除を獲得し,杣から荘園への転換を図る。このころより,雑役免の特典を生かした荘民による河東の公領への出作が進むが,やがて荘民らは出作田を荘内と称して官物(かんもつ)を対捍したため国衙側の反撃をうけ,国衙との間に2度にわたって武力衝突が起きた(天喜事件)。しかし1056年(天喜4)に至り,四至の牓示(ぼうじ)を打ち直し黒田荘を国使不入,国役免除とする官宣旨が出され,宇陀・名張両川以西の田地を本免田とする黒田本荘が成立する。…

※「天喜事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android