天麻(読み)てんま

精選版 日本国語大辞典 「天麻」の意味・読み・例文・類語

てん‐ま【天麻】

〘名〙 植物おにのやがら(鬼矢柄)」の漢名。また、その根を乾燥した生薬の名。漢方で強壮薬とする。〔薬経太素(1661‐73頃か)〕

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デジタル大辞泉 「天麻」の意味・読み・例文・類語

てん‐ま【天麻】

オニノヤガラ根茎。漢方で鎮痙ちんけい鎮静薬などに用いる。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「天麻」の解説

てんま【天麻】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)一つラン科オニノヤガラ根茎(こんけい)を乾燥したもの。幼茎は赤箭(せきせん)という。滋養強壮鎮静鎮痛鎮痙(ちんけい)などの作用がある。胃アトニー胃腸虚弱胃下垂に効く半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などに含まれている。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「天麻」の解説

天麻 (オニノヤガラ・テンマ)

学名Gastrodia elata
植物。ラン科の多年生無生蘭,薬用植物

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世界大百科事典(旧版)内の天麻の言及

【オニノヤガラ(鬼の矢幹)】より

…ハルザキヤツシロランG.nipponica (Honda) TuyamaとアキザキヤツシロランG.verrucosa Blumeは,草丈が花時10cm未満の小型の植物である。【井上 健】
[薬用]
 根茎を漢方で天麻(てんま)という。バニリルアルコールvanillyl alcohol(胆汁分泌作用,てんかん発作抑制作用あり),ビタミンA様物質を含む。…

※「天麻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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