太后御記(読み)たいこうぎょき

百科事典マイペディア 「太后御記」の意味・わかりやすい解説

太后御記【たいこうぎょき】

平安前期の日記。著者醍醐天皇の后・穏子。侍女の筆に成るとの説もある。10世紀前半の成立か。《源氏物語》の注釈書《河海抄》に逸文が引かれる。929年ころから935年ころまでの記事が伝存。穏子が中宮から皇太后に至る間のもので,内容的には儀式の記録が主ではあるが,平安朝女流仮名日記文学嚆矢(こうし)といえる。

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