太玄(読み)たいげん

精選版 日本国語大辞典 「太玄」の意味・読み・例文・類語

たい‐げん【太玄】

[1] 〘名〙 心中に何もない無心の境地虚空世界
草枕(1906)〈夏目漱石〉六「太玄の閽(もん)おのづから開けて、此華やかなる姿を、幽冥の府に吸ひ込まんとするとき」 〔嵆康‐贈秀才入軍十九詩・其十四〕
懐風藻(751)賀五八年宴〈伊支古麻呂〉「已応螽斯徴、何須顧太玄」 〔漢書‐揚雄伝賛〕

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普及版 字通 「太玄」の読み・字形・画数・意味

【太玄】たいげん

虚無の道。魏・康〔兄秀才公穆(熹)軍に入る。詩十九首を贈る、十五〕目に歸鴻をり 手に五絃を揮(ふる)ふ 俯仰自得して 心を太玄にばしむ

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