失念株(読み)シツネンカブ

デジタル大辞泉 「失念株」の意味・読み・例文・類語

しつねん‐かぶ【失念株】

株式購入または譲渡された際に、名義の書き換えをし忘れている株。前所有者が株主として扱われるため、配当を受け取れず、株主総会での議決権もない。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「失念株」の意味・わかりやすい解説

失念株
しつねんかぶ

広義では,剰余金の配当の基準日,または新株発行,無償交付,交付金などの分配の割り当て期日までに,株式の譲受人(実質上の株主)が株主名簿名義書き換え失念していた株式をいう。狭義では,新株発行期日までに株主に対してなされる株主名簿の名義書き換えを失念していたため,株式の譲渡人である名簿上の株主(名義上の株主)に割り当てられた新株のこと。失念株の帰属については,会社に悪意または重過失がないかぎり,会社は株主名簿上の株主に割り当てれば免責されるが,株式譲渡の当事者間においては,譲受人は譲渡人に新株の返還を,譲渡人に費用の償還および相当の報酬支払いを条件として,請求ができると解されている。2009年以降,「社債,株式等の振替に関する法律」に基づいた株式振替制度の実施により,上場株式の譲渡についてはこのような問題は生じない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

会計用語キーワード辞典 「失念株」の解説

失念株

証券会社で株式を購入したにも関わらず、名義書き換えを忘れている株のことをいいます。購入しても名義書き換えをしないと配当金を打てとるなどといった株主の権利がありません。

出典 (株)シクミカ:運営「会計用語キーワード辞典」会計用語キーワード辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android