奇想(読み)きそう(英語表記)conceit

翻訳|conceit

精選版 日本国語大辞典 「奇想」の意味・読み・例文・類語

き‐そう ‥サウ【奇想】

〘名〙 普通では思いつかない考え。奇抜な思いつき。
小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上「一大奇想(キソウ)の糸を繰りて巧みに人間の情を織なし」

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デジタル大辞泉 「奇想」の意味・読み・例文・類語

き‐そう〔‐サウ〕【奇想】

普通には思いつかない、変わった考え。奇抜な着想

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「奇想」の意味・わかりやすい解説

奇想
きそう
conceit

文学における修辞法の一つ。常識では結びつかない2つ以上のものの間に共通性を見出し,それらを強引に結びつけるもので,大がかりな比喩の形をとることが多い。 16~17世紀のバロック文学,特にイギリス形而上詩人の作にしばしばみられる。 J.ダンが詩『のみ』において,語り手とその恋人の血を吸ったのみを,2人が合体する婚姻の床にたとえているのはその一例。フランス象徴派によって復活され,20世紀の T.S.エリオット,パウンドらの作品には凝縮された形の奇想が多くみられる。

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普及版 字通 「奇想」の読み・字形・画数・意味

【奇想】きそう

奇抜な着想。

字通「奇」の項目を見る

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