奈良田(読み)ならだ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「奈良田」の意味・わかりやすい解説

奈良田
ならだ

山梨県西部、南巨摩(みなみこま)郡早川町最北部にある集落早川渓谷の上流にあり、奈良時代に孝謙天皇(こうけんてんのう)が遷居されたという伝説、それにまつわる七不思議の伝えなどあり、隔絶山村として民俗学的資料にも富んでおり、言語にも特徴がある。しかし、第二次世界大戦後、電源開発のためダム奈良田湖)が建設され、旧集落は移転。温泉も湧出(ゆうしゅつ)し、観光地化して昔のおもかげは消えてしまっている。

横田忠夫

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「奈良田」の意味・わかりやすい解説

奈良田
ならだ

山梨県西部,赤石山脈中にある集落。赤石山脈と巨摩山地の間を流れる早川上流の谷にあり,早川町に属する。長らく隔絶された山村で,独自の民家焼畑農業,言語,習慣などが残されていた。また奈良時代孝謙天皇 (→称徳天皇 ) の遷居伝説がある。 1956年,付近に西山ダムが完成,集落は高所に移住した。また奈良田温泉の開削により旅館民宿の建築が進み,南部の西山温泉とともに観光客がふえている。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「奈良田」の解説

ならだ【奈良田】

山梨のそば焼酎。酒名は、原料そば産地・奈良田にちなみ命名。笹子峠の湧水「御前水」を用いて仕込む。原料はそば、麦、米麹。アルコール度数25%。蔵元の「笹一酒造」は大正8年(1919)創業。清酒やワインの醸造も手がける。所在地は大月市笹子町吉久保。

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