奥田頴川(読み)おくだえいせん

百科事典マイペディア 「奥田頴川」の意味・わかりやすい解説

奥田頴川【おくだえいせん】

江戸中期の京都の陶工京焼中興の祖とされる。名は庸徳。明の渡来人頴川氏の子孫で,奥田家を継いで頴川を称し,陸方山とも号した。建仁寺の南に開窯し,中国意匠の作品が多いが,特に呉須赤絵を得意とした。京焼に磁器を導入,京焼黄金時代の因となった。門下青木木米仁阿弥道八など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「奥田頴川」の意味・わかりやすい解説

奥田頴川
おくだえいせん

[生]宝暦3(1753).京都
[没]文化8(1811).4.28. 京都
江戸時代後期の京都の陶工。名は庸徳,通称茂右衛門,陸方山とも称した。明国の帰化人頴川氏の後裔で,頴川を号とした。家業代々質屋であるが,陶技を学び建仁寺内に窯を開いた。作品は中国意匠の赤絵染付呉須赤絵が多く,京焼第2の黄金時代を開いた。赤で「頴川」と署名した作品が多く,陸方山の署名はまれである。門人青木木米,仁阿弥道八らがいる。

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