女面（読み）オンナメン

デジタル大辞泉

おんな‐めん〔をんな‐〕【女面】

能面の分類の一。女性に扮ふんするときに用いるもの。小面こおもて・孫次郎・曲見しゃくみ・深井・姥うば・泥眼・痩女やせおんななど。→男面

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

おんな‐めん をんな‥【女面】

〘名〙 能楽で、女の面。女性を表わす面。「小面(こおもて)」「孫次郎(まごじろう)」「若女(わかおんな)」「増(ぞう)」「深井(ふかい)」「曲見(しゃくみ)」「姥(うば)」「老女(ろうじょ)」「檜垣女(ひがきおんな)」など。⇔男面。

※申楽談儀（1430）面の事「此の座のちと年寄しく有る女めん、愛智(ゑち)打ち也。世子、女能には、是を着られし也」

おんな‐づら をんな‥【女面】

〘名〙

① 女の顔。⇔男面。

② 顔に髭(ひげ)の生えない男をあざけっていう語。

※慶長見聞集（1614）四「髭はへたる人をば、面にく体髭男と云てほむる故に、皆人髭を願ひ給へり〈略〉又ひげはへぬをば女面といひてあざらい笑ふ」

出典　精選版 日本国語大辞典