デジタル大辞泉
「如意宝珠」の意味・読み・例文・類語
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にょい‐ほうじゅ【如意宝珠】
〘名〙 (「にょいほうしゅ」とも)
① (cintāmaṇi の
訳語) 仏語。一切の願いが自分の意の如くかなうという不思議な宝のたまの意で、
民衆の願かけに対し、それを成就させてくれる仏の徳の
象徴。
如意宝。
如意珠。如意の珠。
※
百練抄‐延久三年(1071)一〇月二六日「云。今日有
二夢想
一。〈略〉前相国被
レ献
二如意宝珠
一、其形如
二鶏卵
一。」 〔禅秘要法経‐下〕
② ①をかたどった槍の鞘。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
如意宝珠
にょいほうじゅ
思いどおりに宝を出すといわれる珠のこと。サンスクリット語のチンターマニcintāmaiの訳。如意宝、如意珠ともいう。いかなる願望も成就し、意のままに、宝や衣服、飲食を出し、病気や苦悩をいやしてくれるまさに空想上の宝珠であり、また悪を除去し、濁った水を清らかにし、災禍を防ぐ功徳(くどく)があると信じられている。如意輪観音(にょいりんかんのん)、馬頭(ばとう)観音、地蔵菩薩(じぞうぼさつ)などの持物(じもつ)とされる。とくに真言(しんごん)宗などの密教で重んじられる。
[阿部慈園]
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如意宝珠
にょいほうしゅ
cintāmaṇi
神秘的な宝玉の名。欲するがままに種々の宝物をつくりだすといわれ,一説に竜王の脳の中にあり,これを手に入れると,多くの財宝が得られるだけでなく,毒にもおかされず,火にも焼かれないという。如意輪観音,地蔵菩薩などがこの宝珠を手に持ってその意を表わしている。
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