妊娠検査薬(読み)ニンシンケンサヤク

デジタル大辞泉 「妊娠検査薬」の意味・読み・例文・類語

にんしん‐けんさやく【妊娠検査薬】

妊娠有無を簡易的に判定する検査薬。尿中に含まれるヒト絨毛じゅうもう性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンを検出し、陽性の変色反応を示す。
[補説]検査薬のみでは偽陰性偽陽性可能性があるため、最終的な確定診断医師超音波診断などによって行う。

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百科事典マイペディア 「妊娠検査薬」の意味・わかりやすい解説

妊娠検査薬【にんしんけんさやく】

尿で妊娠の有無を診断する薬。妊娠判定薬ともいう。妊娠すると,胎盤から絨毛(じゅうもう)性性腺刺激ホルモンが分泌され,尿中に排出される。これを利用して,妊娠検査薬を尿に浸し,このホルモンの有無を調べるもの。 月経予定日から10〜14日後なら,かなり確実な結果が得られるとされるが,予定月経の前でも,妊娠がわかるものも開発されている。 免疫学的診断法の一つで,従来は病院,診療所向けのみの販売であったが,近年は取扱いが容易でしかも正確な診断のできる検査薬のキットが開発され,薬局でだれでも手軽に買えるようになった。テレビコマーシャルを含め大々的に宣伝されているが,あくまでも医師の診察を受ける前の参考であり,心がまえ程度に用いるものである。→妊娠早期診断

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「妊娠検査薬」の意味・わかりやすい解説

妊娠検査薬
にんしんけんさやく

妊娠時の尿中には胎盤から排出されるホルモンが含まれることから,尿をかけることで妊娠しているか否かを判定する検査薬。日本では判定までに 20~30分かかる製品医療用医薬品として販売されてきたが,その後判定時間が大幅に短縮され,1992年に一般用医薬品として厚生省に認可された。スティック状・カード状などの製品がある。家庭で手軽に判定できる一方,ホルモン異常などの場合に正確な判定ができない,子宮外妊娠など緊急に手術を要する場合に手遅れとなる恐れがあるなどの問題点もある。

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