妖艷(読み)ようえん

精選版 日本国語大辞典 「妖艷」の意味・読み・例文・類語

よう‐えん エウ‥【妖艷・妖婉ヱン

〘名〙 (形動ナリ・タリ)
① あやしいほどに美しいこと。なまめかしくあでやかなさま。また、そうした女性
※凌雲集(814)九月九日侍宴神泉苑各賦一物、得秋蓮応製〈良岑安世〉「妖艷佳人望已断。為因聖主水亭傍」
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「あの妖艷な女性はまがふ方なく自分なのだらうか」 〔王勃‐春思賦〕
歌論で、上品な美しさ。優雅で、しかもあでやかさのある美しさ。恋愛的情緒に関していわれることが多い。
※長承三年中宮亮顕輔歌合(1134)恋四番判詞「左歌、詞渉妖艷、冨風流
近代秀歌(1209)「むかし、貫之、歌の心たくみに、たけ及びがたく、ことばつよく姿おもしろきさまをこのみて、余情妖艷の体をよまず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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