学問・学文(読み)がくもん

精選版 日本国語大辞典 「学問・学文」の意味・読み・例文・類語

がく‐もん【学問・学文】

〘名〙
① (━する) 武芸などに対し、漢詩文、仏典和歌など、広く学芸一般について学習し、体得すること。ものまなび。もと、男子のする漢学や仏典の学についていったが、のち、和歌、和文についてもいうようになった。
※続日本紀‐天平二年(730)三月辛亥「大学生徒〈略〉専精学問、以加善誘
※枕(10C終)二三「さては古今の歌二十巻をみなうかべさせ給ふを御がくもんにはせさせ給へ」 〔孟子‐滕文公・上〕
② (━する) 先生についたり、また、書物を読むことなどによって学芸を身につけること。また、その習得した知識。学識
徒然草(1331頃)一三〇「大きなる職をも辞し、利をも捨つるは、ただ学問の力なり」
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉九「仮令(たとへ)学力(ガクモン)がどの位あったからといふて、活発な気力がなふては、何の用(やく)にもたたん道理じゃ」
③ 一定の原理に従って、体系的に組織化された知識や方法。哲学、文学、科学など。学。
※西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉外「経済は畢竟一種の学文にて之を法術と言ふ可らず」
[補注]中世から近世にかけて「学文」と書くことが多い。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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