出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
山口県南西部の市。2004年11月旧宇部市が西に接する楠(くすのき)町を編入して成立した。人口17万3772(2010)。
宇部市東部の旧市。周防灘に面する工業都市。人口17万4416(2000)。市の西部を厚東(ことう)川が南流し,下流部は近世の干拓新田で穀倉地帯をなす。宇部市,山陽小野田市の海岸,海底に広がる宇部炭田の開発によって,明治後半から大正期にかけ急速に鉱業都市に成長し,1921年宇部村から一躍市制をしき,県下2番目の市となった。昭和初期に石炭を基礎とする工業化が始まり,炭坑廃土を利用した埋立地と港湾の造成によって,宇部興産を中心とする典型的な工業地域を形成した。宇部炭田は67年沖ノ山炭坑の閉山で約300年の歴史を閉じたが,その後も化学工業都市として発展している。市域の中央を東西に国道2号,JR山陽本線,同新幹線が走り,南部沿岸の市街地,工業地区は宇部線で結ばれる。65年県営山口宇部空港が沖宇部に建設され,山口県の空の玄関をなす。50m道路を中心にした新市街地は緑地帯の多いことで知られる。山陽自動車道宇部下関線のインターチェンジがある。白鳥と野外彫刻で知られる常盤公園,石炭記念館,史跡の宗隣寺庭園,近代的なメモリアルホール渡辺翁記念館などすぐれた施設も多い。山口大学医学部,工学部がある。なお,市東部の西岐波(にしきわ)地区に宇部テクノポリスの新都市開発が進んでいる。
執筆者:三浦 肇
宇部市北西部の旧町。旧厚狭(あさ)郡所属。人口7615(2000)。町の南部にある中心の船木は古くから山陽道の宿場町として発展し,江戸時代は郡の代官所,長州藩主の御茶屋などが置かれ,厚狭地方の中心地として栄えた。しかし,明治に入って鉄道路線からはずれ,その位置を厚狭(現,山陽小野田市)にゆずった。町域のほとんどが山林で有帆川流域に水田地帯があり,米作のほか,イチゴ,たけのこ,茶の栽培が行われる。宇部・小野田工業地域の後背地として,エレクトロニクス企業が進出している。特産品として600年の歴史をもつ赤間硯や琴がある。無数の巨岩が3haにわたって横たわる吉部の大岩郷は天然記念物に指定されている。
執筆者:清水 康厚
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...
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