精選版 日本国語大辞典 「安国論寺」の意味・読み・例文・類語
あんこくろん‐じ【安国論寺】
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出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
神奈川県鎌倉市大町にある寺。日蓮(にちれん)宗に属し、妙法華経(みょうほけきょう)山と号す。日蓮は32歳のとき清澄寺(きよすみでら)で唱題し立教開宗したが、地頭東条景信の迫害にあい、1253年(建長5)鎌倉へ出、松葉ヶ谷(まつばがやつ)に住した。本寺はその草庵(そうあん)跡(ほかに2か所ある)といわれる。ここで『立正安国論』を著して、1260年(文応1)幕府に提出したが、浄土教徒により庵室を焼き討ちされた。現在の本堂は宝暦(ほうれき)年間(1751~1764)徳川宗勝の建立である。境内には日蓮に関する遺跡があり、寺宝には日朗(にちろう)筆『立正安国論』などがある。
[田村晃祐]
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