完全反磁性(読み)かんぜんはんじせい(英語表記)perfect diamagnetism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「完全反磁性」の意味・わかりやすい解説

完全反磁性
かんぜんはんじせい
perfect diamagnetism

磁場を加えたときに物質内部の磁束密度が0であり,さらに磁場を取除いたときに物質の内外の磁場が完全に消滅する物質の磁気的性質をいい,この物質の透磁率は0であることを意味する。超伝導体は完全反磁性を示すことが知られており,これをマイスナー効果という。

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世界大百科事典(旧版)内の完全反磁性の言及

【超伝導】より

…この相を超伝導相といい,Tcが超伝導相への転移温度である。
[完全反磁性]
 超伝導のもっとも大きな特徴である電気抵抗の消失は以下のように説明される。一般に,電子の量子力学的に安定な状態(固有状態)は,磁場中に置かれると還流する電流をもつようになる。…

※「完全反磁性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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