実・子(読み)み

精選版 日本国語大辞典 「実・子」の意味・読み・例文・類語

み【実・子】

〘名〙
草木にみのったもの。植物の果実。みのり。くだもの。
※古事記(712)中・歌謡「立柧棱の 微(ミ)の無けくを 扱きしひゑね 後妻が 肴乞はさば(いちさかき)(ミ)の多けくを 許多(こきだ)ひゑね」
源氏(1001‐14頃)明石「此世のまうけに、秋の田のみを刈り納め」
② 植物の種。
③ 汁のなかに入れる野菜や肉など。
※仮名草子・仁勢物語(1639‐40頃)上「あかりこの椀を織部になせりとも汁は残りてみやは残らむ」
④ 中身。内容。→身(み)⑪。
万葉(8C後)一二・二七九七「住吉の浜に寄るといふうつせ貝実(み)なき言もち余(あれ)恋ひめやも」
※役者論語(1776)あやめぐさ「所作事は狂言の花なり。地は狂言の実(ミ)なり」
⑤ 酒、醤油(しょうゆ)などのもろみ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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