宣ぶ(読み)ノトウブ

デジタル大辞泉 「宣ぶ」の意味・読み・例文・類語

のとう・ぶ〔のたうぶ〕【宣ぶ/×曰ぶ】

[動バ四]《動詞「の(宣)る」に「とう(賜)ぶ」の付いた「のりとうぶ」の音変化。一説に、「のたまう」「のたぶ」の音変化とも》
言う」の尊敬語。「のたまう」に比べ、敬意は低い。おっしゃる。
去年こぞより、いとせちに―・ぶことのあるを」〈かげろふ・下〉
勅撰集詞書など、尊者に対するあらたまった場面で自己側の動作として用いる)言ってやります。
「思ふ人侍りける女に、物―・びけれど」〈後撰・恋一・詞書〉

のた・ぶ【宣ぶ】

[動バ四]《動詞「の(宣)る」に「た(賜)ぶ」の付いた「のりたぶ」の音変化》「言う」の尊敬語。おっしゃる。
「雨は降る去ねとは―・ぶ笠は無し」〈梁塵秘抄・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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