室蘭[市](読み)むろらん

百科事典マイペディア 「室蘭[市]」の意味・わかりやすい解説

室蘭[市]【むろらん】

北海道南部,太平洋に面する市。1922年市制。胆振(いぶり)総合振興局所在地。絵鞆(えとも)半島に抱えられた港湾をもつ重工業都市で,明治中期の北海道炭礦鉄道(現室蘭本線)開通後石狩炭田の石炭積出港として発展。その後製鉄・製鋼工場が設けられ,軍需工業都市となった。道央自動車道が通じる。製造品出荷額は5683億円(2003)で道内3位,輪西の新日本製鐵,母恋(ぼこい)の日本製鋼所の両工場のほか,セメント,造船,機械,石油,化学の諸工場もある。港は広く天然の良港で,1965年特定重要港湾に指定され,鉄鉱木材,新聞用紙を積み出し,鉄鉱石コークス,石油を輸入している。市街地は絵鞆半島丘陵や本輪西,鷲別(わしべつ)方面に広がる。チキウ岬(地球岬)などの景勝地がある。80.88km2。9万4535人(2010)。
→関連項目胆振[支庁]室蘭工業大学

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