宮戸島(読み)ミヤトジマ

デジタル大辞泉 「宮戸島」の意味・読み・例文・類語

みやと‐じま【宮戸島】

宮城県中部、松島湾入口にある陸繋島りくけいとう湾内にあるおよそ260島のうち最大の島で、最高地点は標高106メートルの大高森おおたかもりカキ・ノリの養殖が盛ん。島の南東端に嵯峨渓がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宮戸島」の意味・わかりやすい解説

宮戸島
みやとじま

宮城県中東部松島湾口にある島。面積約8平方キロメートル。東松島市(ひがしまつしまし)に属す。松島湾内の最大の島であったが、鳴瀬川河口から延びた洲崎(すざき)浜砂嘴(さし)によって陸繋島(りくけいとう)となった。島の中央を奥松島パークラインが走る。1200ヘクタールの耕地があるが、漁業を主とし、カキ、ノリの養殖が盛ん。特別名勝松島の一部で、海岸は凝灰岩の海食台からなり、南東端の萱野(かやの)崎には景勝地嵯峨渓(さがけい)がある。島の最高所大高森(おおたかもり)(106メートル)からの眺望は「松島の四大観」の随一といわれる。貝塚全島に分布するが、とくに国指定史跡の里浜貝塚(さとはまかいづか)は縄文時代の人骨を出土し、出土品は国指定重要文化財。大型石棒を御神体とする石神社もある。付属島として波(は)島、木ノ島、中ノ島、唐戸(からと)島、高島、ツク島などがある。

[境田清隆]


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改訂新版 世界大百科事典 「宮戸島」の意味・わかりやすい解説

宮戸島 (みやとじま)

宮城県中部,松島湾の東部を占める島。東松島市に属し,面積8km2。洲崎浜の砂嘴(さし)により東名(とうな)と結ばれた陸繫島であったが,1963年の潜ヶ浦(かつぎがうら)水道開削後は橋で本土と結ばれる。第三紀の凝灰岩,凝灰質ケツ岩よりなり,松島湾内最大の島である。冬季も比較的温暖で野生シュロが繁茂し,内湾ではノリ,カキの養殖が行われる。松島四大観の一つ大高森(105m)から松島湾の眺望がよく,外洋に面した嵯峨渓を中心とした海岸は奥松島と呼ばれる。また貝塚が多く,里浜貝塚(宮戸島遺跡)は著名である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宮戸島」の意味・わかりやすい解説

宮戸島
みやとじま

宮城県中部,松島湾東端の島。東松島市に属する。島の北側はかつて松島湾の湾口であったが,北から延びる東名浜 (とうなはま) ,洲崎浜で埋められ,島は陸繋島となった。西側は鰐ケ淵水道で寒風沢島 (さぶさわじま) に対する。島の周囲リアス海岸で南東岸に海食崖の嵯峨渓の奇勝がある。最高点は大高森 (106m) で,頂上からの展望は松島四大観の一つ「壮観」といわれる。里浜,月浜,大浜,室浜の4集落がある。松島県立自然公園に属する。面積 8.24km2。人口 1176 (1996) 。

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