宿直所（読み）とのいどころ

精選版 日本国語大辞典

とのい‐どころ とのゐ‥【宿直所】

〘名〙

① 警衛守護や遊びのために、内裏で宿泊するとき用いる部屋。大臣、納言、蔵人頭、近衛大将などが宿直にあたるところ。直廬(ちょくろ)。

※大和（947‐957頃）一七一「さて左衛門の陣に、とのゐ所なりける屏風・畳など持ていきて」

② 神社で神官が宿直にあたる建物または部屋。とのいや。

③ 江戸時代、武家屋敷および奉行所の番所の称。家中の侍や役人が、治安を守るために宿直にあたったところ。

※俳諧・句兄弟（1694）中「何に追れて井へ落る鶏 物すごきとのゐ所の男ぎれ〈其角〉」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

とのい‐どころ〔とのゐ‐〕【宿^＝直所】

１ 宮中で、官人が宿直とのい1をする所。
２ 神社で、神官が宿直する所。とのいや。
３ 江戸時代、武家屋敷などで、侍が宿直する所。

出典　小学館