精選版 日本国語大辞典 「寂光」の意味・読み・例文・類語
じゃっ‐こう ジャククヮウ【寂光】
〘名〙 仏語。
※海道記(1223頃)鎌倉遊覧「彼法性の雲の上に寂光の月老たりと云とも」
② 「じゃっこうじょうど(寂光浄土)①」の略。
※顕戒論(820)上「開二悟一心法性本一、自受二法楽一遊二寂光一」
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中国、律宗千華(せんげ)派の祖。三昧(さんまい)寂光ともいう。広陵(こうりょう)の人、俗姓銭氏、字(あざな)は三昧。21歳で出家し、初め華厳(けごん)学を習い、ついで如馨(にょけい)(1541―1615。律宗中興の祖、古林派の祖)に受戒し律学を究めた。その後、廬山(ろざん)、五台山、金陵(きんりょう)などで戒(かい)を説くこと100余か所、寺院の建立十数か所と広く律宗の興隆に尽くした。なかでも宝華(ほうか)山(江蘇(こうそ)省)に開いた千華大社は千華派の名の由来であり、のちに中国律学の中心地となった。弘光元年6月4日、66歳で寂した。諡号(しごう)は浄智(じょうち)律師。著に『梵網直解(ぼんもうじきげ)』4巻がある。
[柴田 泰 2017年2月16日]
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