富士見(読み)フジミ

デジタル大辞泉 「富士見」の意味・読み・例文・類語

ふじみ【富士見】

埼玉県南部の市。中心鶴瀬。東武東上線が通じ住宅地人口10.7万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「富士見」の意味・読み・例文・類語

ふじ‐み【富士見】

[1] 〘名〙
富士山をながめること。また、それに適当な所。
※歌舞伎・紋尽五人男(1825)序幕「なんでも、大阪半分ゆられくさったゆゑ、富士見(フジミ)同然ぢゃわいの」
[2]
[一] 埼玉県南東部地名武蔵野台地の一部から荒川右岸の低地にまたがる。貝塚が多く、縄文時代前期の環状貝塚群として知られる水子貝塚(大応寺前貝塚)は国指定の史跡。東京の住宅衛星都市として発達。昭和四七年(一九七二市制
[二] 長野県東部の地名。八ケ岳山麓の南西側を占め、別荘地・高原療養所がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「富士見」の意味・わかりやすい解説

富士見
ふじみ

群馬県中東部、勢多郡(せたぐん)にあった旧村名(富士見村(むら))。2009年(平成21)前橋市(まえばしし)に編入。旧村域は赤城山(あかぎやま)の山頂を含む南西斜面を占め、現在は前橋市の北西部にあたる地域。国道353号が通じる。富士見の名は高位斜面から富士山が見えることによる。からっ風が強く、民家は樫(かし)や竹の屋敷林に守られ、協同で生垣(いけがき)をつくる「くねゆい」の風習がある。酪農、養豚、野菜栽培の盛んな地域で、高位斜面に第二次世界大戦後開かれた開拓地もある。中心集落は田島。小暮(こぐれ)に県立畜産試験場と馬事公苑(こうえん)、新坂平(しんさかだいら)に白樺(しらかば)牧場があり、赤城道路で山頂の大沼(おの)湖畔のビジターセンター(覚満淵(かくまんぶち))までバスが通じる。赤城山、大沼周辺は県立赤城公園に指定されている。国立赤城青少年交流の家もある。

[村木定雄]

『『富士見村制百年のあゆみ』(1989・富士見村)』

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改訂新版 世界大百科事典 「富士見」の意味・わかりやすい解説

富士見[町] (ふじみ)

長野県東部,諏訪郡の町。人口1万5338(2010)。八ヶ岳の主峰赤岳(2899m)南西麓から赤石山脈北端にかけて広がり,東は山梨県に接する。南東部は釜無川の,また北西部は諏訪湖に注ぐ宮川の流域に相当し,JR中央本線富士見駅の西方に両河川の分水界がある。1904年富士見駅まで中央本線が開通,昭和初期から富士見高原は避暑地,保健休養地として開発が進んだ。八ヶ岳山麓を中心に稲作と高原野菜,花卉栽培,酪農が行われる。スキーやキャンプで知られる入笠(にゆうがさ)山,武智温泉があり,井戸尻遺跡群は国史跡,諏訪社の拝殿,幣殿は重要文化財に指定されている。中央を中央自動車道が通り,茅野市との境には諏訪南インターチェンジがある。国道20号線が通じ,赤岳山麓の標高1400m付近をめぐる高原ドライブウェー(鉢巻道路)がある。
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富士見[市] (ふじみ)

埼玉県南部の市。1956年鶴瀬・南畑(なんばた)・水谷の3村が合体して富士見村となり,64年町制,72年市制。人口10万6736(2010)。西部は武蔵野台地,東部は荒川沿いの低地からなり,中央部を新河岸(しんがし)川が流れる。1914年東上鉄道(現,東武東上線)が開通,鶴瀬駅も開業した。第2次大戦のころまでは米作を中心とする純農村であったが,首都30km圏に位置するため,1957年に日本住宅公団の鶴瀬第一団地が造成されてから急速に住宅開発が進められ,65-90年に人口は約4倍に激増した。77年には東武東上線のみずほ台駅,93年にはふじみ野駅も開業して高層マンションも出現,駅前景観は一変した。国の史跡に指定された縄文時代前期の水子大応寺貝塚は,94年水子貝塚公園として整備された。
執筆者:

富士見(群馬) (ふじみ)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「富士見」の意味・わかりやすい解説

富士見
ふじみ

群馬県中東部,前橋市北部の旧村域。赤城山の山頂部から南西麓を占める。1889年村制。2009年前橋市に編入。酪農のほか,ホウレンソウ,ダイコンなどの野菜栽培が行なわれる。横室の大カヤは国指定天然記念物。赤城山の山頂付近一帯は赤城県立公園に属する。

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