察察(読み)さっさつ

精選版 日本国語大辞典 「察察」の意味・読み・例文・類語

さっ‐さつ【察察】

〘形動タリ〙
① 非常に細かいところまで物事を明らかにするさま。また、わずらわしく細かなさま。
※類聚句題抄(11C中)霽色明遠空〈三統理平〉「察々卑聴呼早達、蒼々正色仰彌高」
福翁百話(1897)〈福沢諭吉〉八七「其察々の明、恰(あたか)片田舎村民村中出来事を知るが如くならしむる」 〔老子‐五八〕
② 潔白なさま。邪念がなく澄んでいるさま。
※福翁百話(1897)〈福沢諭吉〉五九「其人の察々(サッサツ)明鏡の如くなるに於てをや」 〔楚辞漁父辞〕

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デジタル大辞泉 「察察」の意味・読み・例文・類語

さっ‐さつ【察察】

細かいところまで見逃さないこと。
「―の明を以て他の身の弱点を狙撃すれば」〈福沢福翁百話
汚れのないこと。潔白。
「其人の―明鏡の如くなるに於て」〈福沢福翁百話

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普及版 字通 「察察」の読み・字形・画数・意味

【察察】さつさつ

潔清。〔楚辞、漁父〕安(いづく)んぞ身の察察を以て、物の(もんもん)(汚れ)を受くるあらんや。

字通「察」の項目を見る

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