寡占市場(読み)かせんしじょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「寡占市場」の意味・わかりやすい解説

寡占市場
かせんしじょう

少数の大企業によって支配されている市場 (→寡占 ) 。公正取引委員会は,企業数が1~7社の場合を高度寡占型,8~30社でかつ上位数社の累積集中度が高い場合を寡占型と分類している。そして,トップ企業と第2位の企業との格差が大きい場合をガリバー型寡占,小さい場合をどんぐり型寡占という。寡占市場においては,事業者相互の意思の連絡なしに,同調的価格引上げがなされうるとされるため,従来からその規制が望まれていたが,1977年の独占禁止法改正により,価格引上げの理由について報告を求めることができるなどの規定が新設された (独占禁止法 18条の2) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android