寸寸(読み)ずたずた

精選版 日本国語大辞典 「寸寸」の意味・読み・例文・類語

ずた‐ずた【寸寸】

[1] 〘形動〙 こまかく、きれぎれのさま。つだつだ。ずだずだ。きざきざ。きだきだ。
壒嚢鈔(1445‐46)五「大虵忽に酔臥たる所を、尊佩き給へる剣を抜て、寸々(ズタズタ)に切給ふ」
[2] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる) (一)に同じ。
婦系図(1907)〈泉鏡花〉前「勿ち寸々(ズタズタ)と引分けられ」

すん‐ずん【寸寸】

〘形動〙
① (「ずんずん」とも) 物を細かく切るさまをいう語。きれぎれ。ずたずた。ばらばら。
経国集(827)一三・多次播州高砂〈淡海福良満〉「悲膓寸々断、何日下生還」
大乗院寺社雑事記‐文明一九年(1487)四月二七日「御撫物上に虵寸々に切て在之」
② 一寸ごとに。〔蘇軾‐稼説送張琥文〕

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デジタル大辞泉 「寸寸」の意味・読み・例文・類語

ずた‐ずた【寸】

[副]《「つだつだ」の音変化。「ずだずだ」とも》きれぎれになるさま。「寸寸に引き裂く」「大雨鉄道寸寸に寸断される」
[類語]ぼろぼろよれよれおんぼろぼろがたがたぽんこつぼろい

すん‐ずん【寸寸】

[副]《「ずんずん」とも》物を細かく切るさま。ずたずた。
「書いた所は―に引き裂いて屑籠くずかごへ投げ込んだ」〈漱石こゝろ
[類語]ずたずたぼろぼろよれよれおんぼろぼろぼろい

つだ‐つだ【寸/段】

[形動ナリ]細かくばらばらなさま。ずたずた。
「―ニ切リ離ス」〈日葡

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普及版 字通 「寸寸」の読み・字形・画数・意味

【寸寸】すんすん

ずたずた。

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