対合(読み)たいごう(英語表記)involution

翻訳|involution

精選版 日本国語大辞典 「対合」の意味・読み・例文・類語

たい‐ごう ‥ガフ【対合】

〘名〙
① むかいあうこと。対面すること。対客。〔文明本節用集(室町中)〕
経覚私要鈔‐康正二年(1456)四月二四日「俊円僧正・兼雅得業両人招引之。令対合一献了」
② 対応していること。〔哲学字彙(1881)〕
細胞減数分裂するとき、相同の染色体どうしが接着する現象
数学で、変換一つ二度繰り返すと恒等変換になるものをいう。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

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デジタル大辞泉 「対合」の意味・読み・例文・類語

たい‐ごう〔‐ガフ〕【対合】

シナプシス

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「対合」の意味・わかりやすい解説

対合
ついごう
involution

数学用語。インボリューションともいう。ある変換 u があって,u2度繰返したときの変換 u2 が恒等変換となるとき,この u を対合あるいは対合変換という。たとえば集合 A補集合をつくる算法を一つの変換とみなして u とおき,A の補集合を uA と書くことにすれば,明らかに u(uA)=u2(A)=A である。すなわちこれは u2AA なる恒等写像であることを示している。また u(u-1A)=A であるから u-1u となり,全単射でもある。補集合をつくる算法が対合的であるといわれるのは,以上の性質による。

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