封切(読み)ふうきり

精選版 日本国語大辞典 「封切」の意味・読み・例文・類語

ふう‐きり【封切】

〘名〙 (「ふうぎり」とも)
① 封を切ること。転じて、物事のしはじめ。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一二(1762)満一「ふう切(きリ)に首の残りし大井川
② (近世小説本が袋に入れられて発売されたところから) 新版の本。
滑稽本浮世床(1813‐23)二「封切は価が貴きゆゑ」
③ 新作映画をはじめて上映して一般に見せること。
※夢声半代記(1929)〈徳川夢声〉オットコヨウを弔ふの記「其頃葵館で封切(フウキリ)された日本映画は」

ふう‐き・る【封切】

〘他ラ五(四)〙 (「ふうきり(封切)」の動詞化) 新作映画を初めて上映して一般観客に見せる。
※夢声半代記(1929)〈徳川夢声〉オットコヨウを弔ふの記「今後第三部作品は完成毎に、全部葵館で封切(フウキ)る事になる」

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デジタル大辞泉 「封切」の意味・読み・例文・類語

ふう‐きり【封切(り)】

[名](スル)《「ふうぎり」とも》封切ること。特に、映画にいうことが多い。「昨日封切りされた作品」「封切り館」
[類語]開始幕開き開幕始まる始めるしだすやりだす掛かる取り掛かるしかかるしかける着手する踏み出すスタート出出し立ち上がり手始め皮切り口切り起動始動発動幕がふたく・蓋を開けるしょ・ちょ端を発する口火を切る火蓋を切る幕を切って落とす狼煙のろしを上げる手を付ける御輿みこしを上げる

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「封切」の解説

封切
ふうきり

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
明治31.3(大阪・浪花座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

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