小(漢字)

普及版 字通 「小(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 3画

[字音] ショウ(セウ)
[字訓] ちいさい・すこし

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
微小なるものに象る。金文字形は、貝または玉を示すものであろう。〔説文〕二上に「物のなるものなり。に從ふ。(わづ)かに見えて、之れをす」とするが、卜文・金文の字形は、相似た三点を配するのみの形である。字はおそらく・瑣(さ)の字形に含まれるものと同じく、貝・玉の類。これを連ねるを少という。

[訓義]
1. ちいさい、こまかい。
2. わずか、すこし。
3. すくない、みじかい、かるい、せまい。
4. 大に対して、おさない。また、いやしい、つたない、ひくい。

[古辞書の訓]
名義抄〕小 スクナシ・マレナリ・スコシキ・ヲサナシ・チヒサシ 〔字鏡集〕小 スコシキ・シバラク・ホソシ・シモ・スコシ・マレナリ・セム・ヲサナシ・オボロゲ・スクナシ・チヒサシ

[部首]
〔説文〕に少およびその反文の字を属し、〔玉〕に尖など三字を加える。も小に従う字である。

[声系]
〔説文〕に小声として(肖)・の二字を収める。は稍削の意のある字。少も小の声系に属する字としてよい。

[語系]
小si、少sjiは声近く、おそらく小玉を糸で連ねたものが少であろう。稍she、叔sjiukも稍末・弱小の意をもつもので、同系の語であろう。

[熟語]
小娃小異・小衣・小姨・小違・小遺・小一・小飲・小引・小院・小隠小雨・小宴・小閹・小艶・小怨・小塢・小屋・小家・小暇・小歌・小雅・小介・小楷・小学・小黠小寒・小閑・小官・小間・小憾・小檻・小簡・小鬟・小頑・小己・小器・小義・小伎・小妓・小戯・小客・小休・小共・小業・小謹・小禽・小君・小・小恵・小慧小径・小奚小憩・小髻・小芸・小歇・小月・小剣・小愆・小譴・小戸・小故・小功・小・小巧・小行・小毫小国小差・小瑣・小才・小妻小斎・小歳・小材・小察・小子・小疵・小至・小眥・小笥・小詩・小資・小廝・小字・小事・小時・小児・小識・小失・小姐・小酌・小・小嚼・小酒・小豎・小襦・小溲小醜・小戎・小叔・小術小春小暑・小女・小小・小娘小醸小食・小職・小辱・小心・小身・小信・小小人・小酔小数小生小成小節・小説・小窃小雪小鮮小賤・小善小僧・小息・小族・小体・小大小宅・小旦・小胆・小知・小恥・小智・小茶・小忠・小庁・小底・小艇・小敵・小篆・小・小奴・小怒・小偸・小盗・小童・小・小道・小徳・小牘・小佞・小年・小婆・小旆・小陌・小半・小班・小婢・小微・小・小夫・小婦・小腹・小物・小忿・小文・小聘・小辟・小・小・小便・小俛・小圃・小補・小篷・小磨・小末・小民・小爺・小・小邑・小勇・小揖・小要・小恙・小陽・小腰・小様・小来・小吏・小流・小諒・小累・小廉・小斂・小輦・小路・小櫓・小牢・小楼
[下接語]
過小・器小・狭小・極小・窶小・群小・軽小・最小・弱小・衆小・縮小・少小・絶小・浅小・大小・短小・年小・薄小・卑小・微小・偏小・小・凡小・末小・幼小・陋小・矮小

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android