小出(読み)こだし

精選版 日本国語大辞典 「小出」の意味・読み・例文・類語

こ‐だし【小出】

〘名〙 多くある中から少しずつ出すこと。少しずつ分割しておくこと。また、そのもの。
浮世草子・風流曲三味線(1706)五「斯様の宝をも幸にして、他所へ小出(コダ)しをして置くと存ずれば」

こいで【小出】

姓氏の一つ

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デジタル大辞泉 「小出」の意味・読み・例文・類語

こいで【小出】

姓氏の一。
[補説]「小出」姓の人物
小出正吾こいでしょうご
小出粲こいでつばら
小出楢重こいでならしげ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小出」の意味・わかりやすい解説

小出
こいで

新潟県中部、北魚沼郡(きたうおぬまぐん)にあった旧町名(小出町(まち))。現在は魚沼市の南西部を占める一地区。1896年(明治29)小出町村と青島村が合併して町制施行。1901年(明治34)佐梨(さなし)村、島町村(一部)と合併、1954年(昭和29)伊米ヶ崎(いめがさき)村を編入。2004年(平成16)堀之内(ほりのうち)町、湯之谷(ゆのたに)村、広神(ひろかみ)村、守門(すもん)村、入広瀬(いりひろせ)村と合併して市制施行、魚沼市となる。旧町域は、魚野川(うおのがわ)と破間川(あぶるまがわ)、佐梨川の合流地点から北東に広がる。JR上越線と只見線(ただみせん)の分岐点をなし、国道17号、252号、291号、352号が交差し、関越自動車道の小出インターチェンジがある。町の発生は破間川河口の四日町の渡し場で、小出は段丘崖(がい)下に発生した小出島とよばれた船着場であった。近世は魚沼八組の大割元(おおわりもと)の置かれた所で、近世初期、高田藩の奥只見(おくただみ)上田銀山の開発で、一躍銀山街道八宿の基地として町割され、魚野川舟運の河岸場(かしば)町としても栄えた。現在も折立(おりたて)、大湯(おおゆ)、栃尾又(とちおまた)の各温泉がある湯之谷温泉郷へ向かう佐梨川や破間川の谷口集落として交通上の要衝にあたり、奥只見に入るシルバーラインの観光基地をなす。農業は米作中心で、ほかに園芸栽培、ニシキゴイ(錦鯉)やニジマスの養殖がある。町の姿を大きく変えたのは、1957年奥只見電源開発の基地となってからである。そのほか古刹(こさつ)円福寺(阿弥陀如来(あみだにょらい)坐像は国の重要文化財)や西福寺の大浦開山堂などの名所もある。

[山崎久雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小出」の意味・わかりやすい解説

小出
こいで

新潟県南東部,魚沼市中西部の旧町域。六日町盆地の北部,水無川,佐梨川,破間 (あぶるま) 川が魚野川に合流するところにある。 1901年町制。 1954年伊米ヶ崎村を編入。 2004年堀之内町,湯之谷村,広神村,守門村,入広瀬村と合体して魚沼市となった。中心集落は鎌倉時代初期から魚野川水運の河港,その後寛永 18 (1641) 年高田藩開発の銀山に通じる街道の宿場町として発展。第2次世界大戦前は製糸工場の町としても栄えたが,1952年奥只見電源開発の物資輸送基地として脚光を浴び,現在は大湯温泉郷,銀山湖 (奥只見湖) などの観光拠点として発展している。豊富な山菜,スイカ,魚野川のアユ,県水産試験場ニジマス養魚池などが有名。

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改訂新版 世界大百科事典 「小出」の意味・わかりやすい解説

小出 (こいで)

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