精選版 日本国語大辞典 「小宮豊隆」の意味・読み・例文・類語
こみや‐とよたか【小宮豊隆】
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評論家。福岡県生まれ。東京帝国大学独文科卒業。明治末期、夏目漱石(そうせき)門下の論客として活躍、『東京朝日新聞』文芸欄を中心に反自然主義の論陣を張る。「分析的批評家」(寺田寅彦(とらひこ))の先駆的存在で、実証的かつ分析的な批評精神は、数度の『漱石全集』(岩波書店)の編集・解説(のち『漱石の芸術』1942)の仕事や伝記『夏目漱石』(1938)に結晶し、漱石研究に不滅の基礎を築いた。阿部(あべ)次郎、安倍能成(あべよししげ)、森田草平との合著の評論集『影と声』(1911)や、『演劇評論』(1914)、『漱石・寅彦・三重吉』(1942)などの評論のほか、小説集『烙印(らくいん)』(1913)、古典研究『芭蕉(ばしょう)の研究』(1933)、『能と歌舞伎(かぶき)』(1935)などがある。
[石崎 等]
『『明治文学全集75 明治反自然派文学集(2)』(1968・筑摩書房)』▽『谷沢永一著『小宮豊隆』(『鑑賞と研究 現代日本文学講座 評論・随筆2』所収・1962・三省堂)』
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…1913年(大正2)文芸協会解散直後,同劇団の若手(加藤精一,佐々木積,山田隆弥(たかや),吉田幸三郎ら)が設立し,G.B.ショーの《悪魔の弟子》ほかで同年11月28日に帝国劇場で第1回公演をもった。夏目漱石門下の評論家・ドイツ文学者小宮豊隆(1884‐1966)が文芸面を担当していた。しかしのち経済的困難に陥り,離散状態となった。…
※「小宮豊隆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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