小布施新三郎(読み)おぶせ・しんざぶろう

朝日日本歴史人物事典 「小布施新三郎」の解説

小布施新三郎

没年:大正14.2.17(1925)
生年弘化2(1845)
明治大正期の証券業者。業界の巨頭。小布施民蔵の次男須坂藩(長野県須坂市)高梨村に生まれる。明治維新後横浜に出て外国商館に勤務したが,のちに自立し東京の兜町公社債株式仲買業を営む小布施商店を開業。明治22(1889)年ごろの金利安による株式界の活況,日清・日露戦争,第1次大戦期の景気の上昇に乗じて一流の機敏かつ積極的な投機活動によって莫大な資産を得た。のちに東京株式取引所の監査役,さらに相談役となる。家業を継いだ長男福太郎(のち新三郎を襲名)は小布施合資会社を主宰した。昭和8(1933)年の資産額は800万円であった。<参考文献>実業之世界社編『財界物故傑物伝』

(渋谷隆一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小布施新三郎」の解説

小布施新三郎 おぶせ-しんざぶろう

1845-1925 明治-大正時代実業家
弘化(こうか)2年2月24日生まれ。明治12年東京兜町に小布施商店をひらく。公社債・株式仲買,古金銀売買をはじめ積極策で成功。東京株式取引所監査役・相談役。大正14年2月17日死去。81歳。信濃(しなの)(長野県)出身

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